釧路にはタンチョウ、根室には北方領土
1日目/10月24日(土)

今年最後の遠出は、釧路と根室だ。
朝6時には出発しようと思っていたが、睡魔に負け9時ころになってしまった。
釧路まで移動時間を考慮し、今日の予定は釧路市動物園だけである。

ここはトイレを探しているときに偶然立ち寄った場所である。いきなり下品な話で恐縮だが、人も車も通る気配がなかったので、この辺りの藪の中で済ましてしまおうかと真剣に思うほどの状況であったが、かろうじてこらえることができた。
走ること5時間強、ようやく釧路市動物園に到着した。

しかし、出発時間の遅れが、そのまま到着時間の遅れにつながり入園時間は14時45分であった。
そして、ここに来て初めて知ることになったのだが(冬季の)閉園時間は15時30分なのである。
受付のおばちゃんに「もう少しで閉園になるけど、いいかい」と聞かれたが、このままホテルに行ってもすることがないので、45分程度であるが見学することに決めた。
すぐ目についたのがサル山だ。
寒いからなのか、いつもそうなのか、数匹が団子になっていた。
ココア。

タイガという名の兄弟がいたそうそうであるが、8月に死んでしまったそうである。

釧路市動物園のサイトには、タイガやココアが手にのるほど小さな頃の写真がある。
白熊は2頭いた。

雄と思わしき1頭は、私がカメラを向けてもどこ吹く風で無視していたが、女性がカメラを向けると、その真正面に座り込み愛嬌を振りまいているのである。
なんという熊だ・・・

どうやら人間の男女の区別がつくようである。


白熊は2頭共、雌だった・・・(記:2009/12/2)。
時間が無いし、どこを見ようかとウロウロしている間に、閉園時間を告げる放送が流れ始めた。

あっけなく動物園を後にすることになった。


ちなみに、今回の宿はここだ。
2日目/10月25日(日)

二日目の目的地は、納沙布岬と釧路市博物館、及びその途中にある何か、である。

風蓮湖の様子。
トイレ休憩に立ち寄った道の駅の裏手が風連湖だったので、何の気なしに湖畔の遊歩道まで行くと、結構な数の白鳥が羽を休めていた。
湖畔に白鳥よりも大きな鳥がいたので望遠レンズで見ると、タンチョウだった。
しかし、距離が離れていたので、見やすい場所を探し移動しているうちにどこかへ飛んでいってしまった。
"道の駅"を後にして根室へ向け車を走らせていると、またもタンチョウと遭遇することができた。
先ほどは100m以上離れた場所だったが、今度は10m程度の距離である。
数年前に冬の釧路に来たときに乗ったSLでは、畑にいたタンチョウを乗客に見せるためにわざわざ停車していたので、見られることが珍しい鳥だと思っていたが、拍子抜けするほどあっさり間近で見ることが出来てしまった。
食べ物を探していたのか、あたりをウロウロしていたタンチョウは、茂みの中に入ってしまい見えなくなった。
次に立ち寄ったのは根室車石のある花咲港である。

節理が好きなわけではないが、この他2箇所の写真が本サイト内にある。
@ 福井県の東尋坊
A 網走のポンモイ柱状節理
上の写真のように特徴的な岩は他にはないので、ちょっとつまらい場所だったりする。

あたりを見渡すと、車輪のようになんとなく丸い岩を見ることができる。
そして納沙布岬に到着した。

殺風景な所である。
傾いた灯台は貝殻島にある。
その向こうにみえるのは水晶島だろう。
平和の塔というらしい。
当時は知らなかったが、このページを作成するためにYahoo地図を見ていたところ「平和の塔」と表示されていた。

この辺りには北方領土くらいしか見るべき物が無いので、無料なら(塔を)見学する価値もあるが、とても無料の施設には見えないので見学はしなかった。

また、理由は不明であるが、蚊のような羽虫が大量に飛んでいた。外套をはおっていたからなのか、蚊ではないからなのか刺されなかったが、なんなのだろう。
「四島のかけはし」
1980年に建てられたそうである。もっと古い物だと思っていた。
このあたりの説明はここが詳しい
北方領土の歴史に関する展示等が行われていて、入館料は無料である。
2Fの様子。
ここの双眼鏡(5〜6台ある)は無料である。こういった施設で無料だったのは初めてだ。
納沙布岬の次は、日本最東端の「ひがしねむろ」駅だ。
駅の近くまで来てからは、駅舎を頼りに探していたのだが、ご覧の通り駅舎もない無人駅だった。

駅名に市名(根室)が付いているので、それなりの規模を持つ駅だと思っていたが全く違った。
せっかくなので、隣(終端)の根室駅まで往復してみようとかと時刻表を見たのだが・・・。
本数が少なすぎて、根室まで行ったきりしばらく戻って来れなくなってしまいそうなので断念した。

こんなに本数が少ないとは・・・。
とても殺風景だ。
殺風景な根室から国道をすっ飛ばし、釧路市博物館(正確にいうと左側だけ)までやってきた。
明日(月曜日)は休館日なので、今日しかチャンスが無いのである。到着時間が遅くなると昨日の動物園のごとく、あっと言う間に閉館になってしまう。
博物館の外見を撮影しているときに、なにやら妙な音が聞こえてきたので、辺りを見渡していると、病院の屋上からドクターへリが飛び立とうとしているところであった。
建物から飛び立つのを見るのは初めてである。
さて、博物館であるが、展示スペースは建物の外見から想像するよりも狭く、フロアの5分の一程度を二重螺旋階段が占めている状態である。

いくつかの博物館を見てきたが、このような総合博物館は、どこも展示内容が似たり寄ったりで、ちょっと飽きてしまった。
↑マンモスの骨格標本。
昨夜、今日の計画を立てていたところ「しつげん55パス」という釧路市のいくつかの施設を1000円で見学することのできるパスがあることを知った。
ここ博物館も、このパスを購入し見学したのである。

これは、実際に使用されていた霧笛の本体だ。
3日目/10月26日(月)

「しつげん55パス」で見学できる施設には動物園も含まれるので、再び訪れることにした。
あっ、小猿と目が合った。
白ふくろう。
背中をこちらに向け続けているので、こちらを向かせようと音を立てた(※)ときの写真だ。

寝ていたらしく、目を開くのさえ面倒といった感じである。


※靴を地面にこすって"じょりじょり"と音を立てた程度である。
もう1羽は、普通に起きていたようである。
警戒しているのか、恐ろしい目線でこちらを見ている。

ふわふわした羽毛を両手で包み込んでみたいが、この目を見る限りそれを許してくれそうには無い。
こちらも眠そうだ。
ココアに再会。

今日もまた人通りを眺めている。
レッサーパンダは2頭いて、追いかけあったりじゃれあったりして動き回るので、なかなか撮影するのが難しかった。

うまく撮影できなかったので写真は無いがダチョウもいた。私がダチョウの檻に近づくとオスが大口を開けて私を威嚇するのであるが、口の中が丸見えで、そちらのほうが怖かった。
ダチョウの隣にはシマウマの檻があり、時々ダチョウ(のオス)がシマウマのいる側へ寄って行きシマウマを眺めていることがあったが、一方のシマウマはダチョウに興味がないようである。
動物園でもタンチョウを見ることができるが、ここは釧路市丹頂鶴自然公園である。

タンチョウは柵の内側にいるが、柵には小窓が開いていて、そこからレンズを覗かせれば柵が写りこむ事を気にせず撮影できる。
19世紀頃までは、わりとありふれた鳥だったそうである。
どの程度ありふれていたのだろう。現在のカラスや鳩並だったなら、それはそれでちょっとした見物になったことだろう。
奥の1羽は就寝中である。
首を背中に載せて片足立ちで寝るのである。
真似の出来ないすごい姿勢だ。

ちなみに、今朝も動物園へ行く道路沿いの牧草地(または畑)でもタンチョウをみることができた。
タンチョウが居たからと言って、周りの車が速度を落とすこともなく走り去って行く様をみていると、釧路ではそれほど珍しくもない鳥のようである。
↑柵には天井が無いので、タンチョウはどこかへ飛んで行くことも、戻ってくることも自由にできる。いろいろな意味で私もそんな生活を送ってみたい。
ところで、昨日や今日見たタンチョウは、ここから飛んでいった個体なのだろうか。
お土産と一緒にカップラーメンが売られていた。
場違いな感じがして撮影したのだが、こうして見ると、とりたててどうこういう程の事でも無かった。
次の目的地は、旧太平洋炭礦 炭鉱展示館だ。
今日の予定を立てていた昨夜、偶然(ネットで)見つけた施設である。最初は施設の正確な名称がわからず、このため(物理的な)場所を探し出すのに10分ばかり検索を繰り返してようやく見つけることができたのである。
向かいの「青雲台体育館」も太平洋炭礦の関連施設のようである。

屋外には後述するコンティニアスマイナーが置かれている。
石炭や化石、そしてお金持ち。その始まりがどのような状態であったのかは、だれもが興味を持つことだろう。
まずは石炭の生成過程を勉強してもらおう。

話は変わるが、Yahooにはロバート・キヨサキの「金持ちがますます金持ちになる理由」なるコラムがある。米国を基準にした話のようなので、日本でどこまで通じるかは分からないが、それでもまぁ面白くよめる内容である。
しかし、私の興味は「最初のキヨサキ」である。金持ちの第一歩が知りたいのである。いいだけ金持ちになってからの話を読んでも、資本の無い私には読み物以上の価値が無いのである。
もっとも、こんな考え方だから金持ちになれないのかもしれない。
↑海底下で採炭が行われている。最盛期は沖合い8Kmまでの範囲で採炭していたが、現在は約1Kmの範囲とのことである。
陸に近い場所から、8Km先まで掘り進んだはずなので、1Kmの場所に採炭できるほどの石炭が残っているのか気になった。
昔は掘り易い場所だけを掘り進んだので堀り残しが多いらしく、このため現在も採炭を行えるそうである。
↑地下はこのように坑道を模した中で採炭用重機の展示が行われている。奥がつながっているので、右から入って左から出てくることになる。
坑道を掘るコンティニアスマイナー(連続採掘機)。
四角形の辺にあたる部分をコンティニアスマイナーで掘り、その一辺から、向かい合うもう一辺に向かって自走式シールド枠とドラムカッターで採炭するそうである(SD採炭方式)。

ちなみに、コンティニアスマイナーの刃は交換可能であるが、交換が遅れて根元まで削れてしまうと土台が変形し交換するのが面倒な状態になるとのことである。
ちょっとわかりにくいが、写真左側のシリンダーの並んでいる部分が自走式シールド枠で、右に見えるのがドラムカッターである。
この機械はドイツ製とのことである。

展示物としては自走式シールド枠が5台ほど並んでいるだけだが、実際の現場には約230mに渡り並んでいるそうである。
天井部分はこのようになっている。シリンダー1本で数十トンを支えることができるそうである。
シリンダーは私の太ももより2回り程度太い。
白いのが自走式シールド枠で、黄色のがドラムカッターである。

黄色い部分が左右(約230mの幅)に動いて石炭を掘り出す。
進行方向側のドリルが石炭を掘り出し、反対側のが掘り出した石炭をコンベアに運び込むそうである。

自走式シールド枠の自走方法は、次の通りだ。
@ シールド枠が天井を突っ張った状態で、シールド枠下方の油圧シリンダーで底面先端部+ドラムカッターを前に押し出す。
A 天井の突っ張りを緩め、シールド枠下方の油圧シリンダーを縮めると、シールド枠部分が引きずり出されて前進する。
B シールド枠の天井部分を突っ張る。
ようするに尺取虫のように進むのである。

掘り進んだ跡の空洞は、崩れるそうである。最初に崩れるまでは、ある程度の空間が広がっているそうだが、それ以降はこまめに?に崩れるそうである。
ちなみに、最初の崩壊時は強烈な音と振動があるそうである。
説明が欲しい人は、入り口に設置してある電話でお願いすると良いらしい。
このときは、私が訪れた7〜8分後に係りの人が来たこともあり、説明を受けることができた。
説明の合間に、単純な好奇心から質問を何回か行ったのだが、いずれに対しても実践的?な回答だったので、所謂炭鉱マンだった方なのだろう。

説明を聞くと展示物に対する理解が深まり、そして好奇心が満たされるのである。

そんな訳で、ここはお勧めの施設である。
釧路市湿原展望台。最後の目的地だ。
この天気、この季節だからなのか、55パスでもなければ料金を支払ってまで見学しようとは思わない施設だった・・・。
↑謎の展示物。公共の施設ではこのような目的のはっきりしないイメージ展示物を見ることがある。なんだかはっきりしない展示を行うくらいなら、専門的、かつ学術的な展示にしてしまったほうが良いのではないだろうか。
↑秋の寂びた色と曇り空を最後に、今回の(ミニ)旅行は終わりを告げるのであった。