2015-09-30(水)
アマチュア無線の電波が届く範囲にデジピータもI-Gateも無いが携帯電話は通じるような場所で、スマートフォンのAPRSアプリを用いず、あくまでアマチュア無線でAPRSを運用するためにポータブルAPRS/I-Gateを作った。
本ページはその覚書である。
次はUI-View32の設定だ。基本的な設定は、先にリンクした内容を参照してほしい。ここでは、私がI-Gateとしてどのような設定を行ったのかを記す。
設定画面 | 説明 |
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本I-Gateで直接受信した信号だけをローカルとして認識するように『Max digits for local』は0にする。
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2つの項目とも、チェックOFFでよいだろう。 UI-View32でNAVITRAのデータを扱うときに指定するらしい。 |
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ここは指定無しでよい。 機能の詳細は理解していないが、不具合があるらしい。 |
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APRSサーバからRFへ本サーバがGateするパケット数の上限を指定する。 上から順に1,2,3分毎の上限値を示し、左列が非ローカル局宛て、右列がローカル局宛である。 本I-Gateは、後記する『APRS Server Setup』で自局以外の情報をAPRSサーバから取得しない設定を行うので左側(非ローカル局宛)は任意の値でよいだろう。 (と、いうか初期値から変更していない) |
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AGWPEを使用するので、『Host mode』はAGWPEを選択する。
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本I-Gateは受信したパケットをAPRSへ流すことを目的にしたポータブル仕様なので、ビーコンを発しない設定とした。 ただし、Callsignは正規の値を、LatitudeやLongitudeは自宅以外の場所を指定した。 |
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デジピータにはしないので、『Enable digi』はチェックOFFにする。 その他は初期値から変更していない。 |
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初期値のままでよいだろう。
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概ねUI-View32の画面表示に関する設定である。 ポータブルI-Gateとして用いるにはいくつか不要そうな項目もあるが、ひとまず左の図の設定にした。 |
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Serverの追加方法は先のサイトを参考にしてほしい。 (4.Setup->APRS Server Setup APRSサーバー・IGATE用の設定) この項目の注意点はポート番号を『14580』にすることである。 このポート番号を指定することでAPRSサーバに『Extra log-on text』で指定したフィルターを効かすことができる。 『APRS server log on required』はチェックONにする。 『Validation number』には、あなたが得たValidation numberを入力しなくてはならない。 『Enable auto reconnect』がONのときは、何らかの理由でAPRSサーバとの通信路が切断されたときに自動的に再接続を試みる動作を行う。 『Extra log-on text』には『filter p/』に続けてあなたのコールサインを指定する。 たとえばコールサインがJX1XXXなら『filter p/JX1XXX』と指定する。 この指定を行うとAPRSサーバは、JX1XXXに関する情報だけをUI-View32へ送信するようになる(より正確にはJX1XXXから始まるコールサインを意味する。したがってJX1XXXのほかにJX1XXX-9等も該当する)。 『Open the gateway』と『Gate local messages』の両方をチェックONし、RFとAPRSサーバの双方向通信を行えるようする。 『Max silence』に指定した時間の間、APRSサーバからデータを受信しなかったときにはAPRSサーバから強制切断する。0を指定すると切断しない。 APRSサーバとの接続が何らかの要因で不安定な場合は、0以外を指定し併せて『Enable auto reconnect』をONにするのが良いと思う。 |
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APRSサーバやRFから受信したパケットをUI-View32で表示するかしないか設定するが、本ポータブルI-Gateは最初に記したとおり標準と異なる周波数を用いて自身のパケットのみを送受するので特に設定事項はない。 |
設定は以上だ。
あとは周波数を合わせた無線機・ケーブル・PCを接続しAGWPEとUI-View32を起動する。
そしてAPRSサーバに接続しTH-D72からビーコンを発する。そして、たとえばこのようなサイトに表示されるのを確認するだけだ(APRSサーバに接続できないときは、数回か接続操作を繰り返すとよい)。
参考