春雨の湖

2018-05-28(月)

AirDoの運賃が最も安価な5月の後半。神戸までの往復は14,800円で、札幌・函館間を特急で往復するのとほとんど変わらない。

今回の目的地は琵琶湖であるが、神戸から琵琶湖へ向かう途中に京都があるので、宇治の平等院鳳凰堂も見学することにした。
新神戸から京都までは新幹線で、京都で奈良線に乗り換えて宇治駅へ向かった。
修学旅行のメッカ、京都駅では土産物屋が並ぶフロアーが整列した生徒であふれかえっていて、壁沿いを歩かなくてはならなかった。
鳳凰堂に来たのは2度目で、1度目は修学旅行である。
記憶にある鳳凰堂は、もうすこし朱色が濃かったのであるが、記憶の誤りなのか2012~2014年の改修の結果なのか写真のように茶色が濃い。
鳳凰堂の近くを流れる宇治川では観光客向けの人力車が待機していた。
信号待ちをしていると人力車の人(俥夫-しゃふ)の営業トークにつかまってしまった。よくある「どこからきたか」に対して札幌と返答すると、小樽でも人力車を営業していて、シーズン中は出張しているとのことであった。小樽の人力車は知っていたが、京都の人力車と同じ会社によるものとはまったく思いもしなかった。
こうして見ると、10円硬貨に鳳凰堂をデザインしたセンスの良さを感じる。

2018-05-29(火)

長浜から琵琶湖を反時計回りに走行し、琵琶湖テラスに来た。
明日(30日)の見学予定であったが、天気予報が雨と告げていたので、今日見学することにした。
テラスまで歩いて登ることもできるらしいが、修練に来たわけではないのでロープウェイを用いる。
切符売り場では、天気が悪いので琵琶湖を見られないかもしれないと告げられるが、他の日という選択がないので迷わず購入する。
天気が悪いというのか何というのか、写真の通り霧に包まれていた。
これは、霧が一瞬だけ薄くなった隙間から湖畔を見たものだ。この時を除き、湖畔が見えることはなかった。
あとは左の写真のようにずっと何も見えなかった。
霧の琵琶湖テラスを後にして、大津港にやってきた。
湖の遊覧船乗り場はよく聞くが、「港」は聞いたことがなかった。さすが琵琶湖。
中央下にスタッフが2名写っている。赤いベストを着用している女性は、乗船する人を写真に収め、印刷し販売していた。
最近はわからないが観光ホテルでも同様のことが行われていたことを思い出し、昭和の香りが一瞬脳裏をかすめた。
ちなみに、出港後の船内でも観光客を写し印刷し販売していた。営業に屈服し1枚購入してしまった・・・。
ここから琵琶湖汽船の「ミシガン」で琵琶湖を観光する。
琵琶湖でなぜミシガンなのかさっぱりわからなかったが、Wikiによると滋賀県の姉妹県州であるアメリカのミシガン州に由来するそうである。
船内では謎の催しが行われていたが、私は琵琶湖を眺めていたかったので下船までずっとデッキで過ごしていた。

ミシガン号は外輪船なので、これが推進力を生む。観光船なので、見せかけの外輪ではないかと疑っていたが、本物のようだ。映像は、におの浜観光港から出航するために後進している途中である。前進しているときは外輪が、横向きのかまぼこを縦にならべ、その丸い(かまぼこの)背中を見ているような航跡を残していた。

2018-05-30(水)

天気予報通りの雨日だ。
昨日と同様に長浜から琵琶湖を反時計回りに周り、白髭(しらひげ)神社にやってきた。
鳥居の中に見える鳥居は、琵琶湖の中に建っている。
湖畔から写したかったのであるが、交通量が多い歩道も信号機もない道路を横断しなくてはならず、しかもカーブの途中、さらに天気も悪く危険なのであきらめた。

今回のレンタカーを宿泊したグリーンYes長浜駅前館の駐車場で写した。

参拝を終え、次は近江神宮へ向かう。
近江神宮
近江勧学館の大広間
ここで競技かるたの名人・クイーン位決定戦が行われる(らしい)。
聡明な皆様には自明であろうが、名人は男性、クイーンは読んで字のごとく女性の最上位者である。
楼門
近江神宮は1940年(昭和15年)に創祀(そうし)されたそうで新しい神社だ。
観光サイトで競技かるたのアニメ「ちはやふる」に登場する場所とのことで来てみたが、生憎そのアニメは見たことがない。
しかし、せっかくなので少々の恥ずかしさを忍びながら、ちはやふるおみくじなるものを授与いただいた。ちなみにカード様(または、かるた様なのか)なので枝には結び付けられない。
つづいて、浮御堂へやってきた。
お堂の周りを歩くことができる。
手すりはないので、滑ったり何かに引っかかったりすると湖に落ちるだろう。ところで落ちた人はいるのだろうか。
次に琵琶湖大橋を渡り最後の目的地となる琵琶湖博物館へ向かう。
よくある博物館の展示のほかに、水族館と言ってしまってもよいのではないかと思うほど水族の展示が行われていて、とても見ごたえのある博物館だ。
興味深かったのは小さな水鳥(名前は未確認)が水中に潜って餌をとるのを見られる水槽である。
肉眼で水中を泳ぐ様子を見たのは初めてである。羽を閉じて泳ぐ様子は、(体つきは全く異なるが)前足を閉じたカエルが足だけで泳いでいるのに似ていた。
この水槽にはカモメのような水鳥(名前は未確認)も同居していた。
小さな水鳥が水中から上がってくると、餌を横取りしようとも見える動きをするので、その圧力を小さな水鳥も感じたことだろう。
なまず(写真中央に注目)
このあたりから見渡した琵琶湖の様子である。
これは、長浜から北へ向かってから南下し、白髭神社→近江神宮→浮御堂→琵琶湖大橋の順に巡った車窓の映像だ。
琵琶湖大橋を越えてからメモリカードの空き容量が無くなってしまい、残念なことに琵琶湖一周を記録できなかった。

2018-05-31(木)

ホテルの窓から長浜駅方向を写す。
5/29に一瞬晴れた他は、曇天か雨天の観光であった。

晴れていたのなら、駅の向こう側にもっとはっきりと琵琶湖が見えたのかもしれない。
琵琶湖は大きいだけあって、主要な観光地を巡るだけでも2日では足りない。
いつか再び訪れたときに見残した場所を巡ってみよう。
ホテルから歩いて1分もかからないところに「長浜タワー」がある。
古びた屋上のタワーであるが、台風等で破損もせずここにこうして存在しているのであるから、見た目とはうらはらに丈夫な造りなのだろう。
帰りは16:30神戸空港発なので、時間には余裕がある。
曇天や雨天が続いたせいか、えもいわれぬ不満感を持つ。いや、もしかすると大好きな瀬戸内海成分が足りていないだけかもしれない。
時間的余裕と瀬戸内海成分の不足の両方をうめるために、新幹線に乗らず普通列車で明石海峡大橋を見に行くことにした。
10:04に長浜を出発し、乗り換えすることなく12:06に三ノ宮に到着、電車を乗り換えてから舞子駅で下車した。
料金は3,020円だった。
あいにくの天候であったが橋と瀬戸内海を1時間ばかり眺めて過ごすと、えもいわれぬ不満感もおさまり、ようやく帰宅する気になった。
次の観光は10月だ。ほどほどに晴れていることを期待しよう。