宮崎フェリー行

2023-09-26(火)

明石海峡大橋上空の写真
明石海峡大橋上空
毎年の観光では、瀬戸内海を航行する短距離のフェリーに乗船することが多い。たとえば神戸・高松間や高松・小豆島間である。 短距離ばかりなので、もう少し距離のある航路でフェリーに乗船したくなった。このような次第で今回は神戸→宮崎と大分→神戸でフェリーに乗船することを観光の目的にしたのである。
フェリーであれば北海道と本州間に'もう少し距離のある航路'があるが、いつも通り観光の予定を考える前に札幌→神戸の航空券を購入しているので、神戸を起点にして乗船するフェリーを探した。
フェリーたかちほ
神戸三宮フェリーターミナルのフェリーたかちほ
神戸三宮フェリーターミナルではジャンボフェリーと宮崎カーフェリーに乗船できる。これらは同じターミナルなのでジャンボフェリーに乗船するときに「宮崎か・・。乗船してみたい気もするが遠いな。乗る機会はあるだろうか」と宮崎カーフェリーの乗船口を見て独り言ちていた。
神戸には午前中に到着したがフェリーの出航は19:10である。出航までの微妙な時間をどうするか。公共交通機関で適当な近場に行くことも考えたが事故で交通機関が止まるとフェリーに乗り遅れる可能性がある。
そこでOSシネマズミント神戸に行ったが観たい映画は14:30からであった。映画を見るにしても2時間はどこかで時間を消化しなくてならない。結局、明石まで移動しネットカフェでだらだら過ごすことにした。明石なら神戸まで在来線と新幹線が通っているので、片方が止まってもなんとか神戸まで戻ってこられる。
'OSシネマズミント神戸'の'OS'が何であるか気になったが正確な由来は不明らしい。
乗客域の甲板図
船上からみた神戸港周辺
船上からみた神戸港周辺
高画素版はここから。
宮崎カーフェリーでは「シングル」部屋を予約した。写真の通り窓は無く、なかなか閉塞感が強い。部屋の鍵(ディンプルキー)は乗船してからインフォメーションセンターで受け取る。
フェリーは四国の太平洋側を航行するので陸に近い間は地上波を観られたが、そのうち電波も届かなくなった(BSは観られた)。船内WiFiがあるが一度あたり30分、乗船中計3回まで利用可能な制限がある(MACアドレスで制限しているのではないだろうか)。しかし、回線が細いのか電波状況が悪いのか、この両方なのか分からないがほとんどインターネットに接続できないのである。携帯の電波も届かないので宮崎に到着するまではインターネットの無い時間を過ごした。
部屋代にはアメニティセットも含まれているが、使い捨てのボディータオル等を持参したので歯ブラシだけ利用した。船内には浴場とシャワーがある。集合風呂に入る習慣はないのでシャワー(24h利用可能)だけ利用した。
晩飯は自販機で購入した菓子パンである。食堂ではバイキング形式で夕食を提供していたが、そんな贅沢は出来ない。ネットの乗船記を読むと自販機で冷凍食品を販売しているとのことであるが、自販機は無くなっており売店で販売されているそうである。冷凍食品の自販機が見当たらないので菓子パンを購入したが、購入前にこの事実を知っていれば晩飯はもう少しまともになっただろう。
アメニティセットの内訳
ヘアブラシ二つ折りのプラスチック製ブラシ
コットンセット綿棒とコットンパフ、各2つ。
ヘアゴム1つ
ボディータオル未開封であるが、おそらくボディウオッシュタオル
歯ブラシ-
フェイスタオル日本語名-手ぬぐい

2023-09-27(水)

フェリーで一泊し、朝を迎える。

(乗り物の)酔い止めを服用している影響なのかおおむね熟睡していたが、少し肌寒い程度に冷房が効いている影響で夜間1度だけ手洗いに起きた。部屋にトイレが無いので服装を整えてからトイレまで行かなくてはならず少々面倒である。
下着のみで就寝しているので手洗いに起きた時は、下着のまま部屋から出そうになり「あっ、服着ないとだめか」と気づいたのである。
今回の酔い止め薬はトラベルミンチュロップレモン味である。パッケージは小児用に見えるが成人も服用できる。錠剤型より眠気を感じにくいような気がするので、今後も利用し眠気の程度を判定したい。

シャワーに入り下船準備をしてから甲板に出て朝日を眺めたり缶コーヒーを飲みながら下船を待っていた。
8:40、宮崎港に到着した。ほぼ寝ていたのでフェリー感?もあっさり終わってしまったが、仮に起きていたとしても夜間は景色は何も見えなかっただろう。さらに言うと太平洋側を運航しているので海しか見えなかっただろう。
フェリーの到着時刻にあわせて宮崎港からJR宮崎駅までのバスが運行しているので、これを利用しJR宮崎駅まで移動しレンタカーの手続きを行った。
最初の目的地は綾町の照葉大吊橋である。
人の歩く部分の幅は1.5[m]程度ではないだろうか。人とすれ違うには体を少しそらさなければならない。
高画素版はここから。
照葉大吊橋は、床の一部がグレーチングなので谷底が見える。そして橋の側面はスカスカである。
この2点が恐怖心を呼び起こすのである。照葉大吊橋は思っていたよりも怖い。
高画素版はここから。
カメラを延長棒に取り付けて橋の側面より外に出して撮影した。
延長棒からカメラが外れた状況や手から棒が滑り落ちた状況を想起してしまい、お尻の辺りがぞわざわする感覚に襲われる。
高画素版はここから。
事前に観光コースを紙に記していたがデータ化を忘れ、そして紙も忘れたのでどこに行く予定だったのかすっかり分からなくなってしまった(明日の予定だけは覚えていた)。
鬼の洗濯岩を観る予定は覚えている。しかし、どこで観るつもりだったのかは覚えていない。そこでなにやら見どころがあるかもしれない道の駅フェニックスまで行くことにした。
ちなみに「フェニックス」は宮崎県の木に設定されているヤシ科の樹木である。
高画素版はここから。
鬼の洗濯岩に降りられそうな場所を地図で探した。 洗濯板をググった写真と比べたが、洗濯板というよりも波目ヤスリに近い構造だろう。鬼の波目ヤスリだ。そして浸食で生まれた岩の模様はなにか生物的な感じがする。
小さくて探すのが難しいかもしれないが海面に柱が立っている場所がある。この写真だと洗濯岩の直線方向(陸地を左手にした方向)で緑の尾根と海の境目の少し右側である。小さく棒が立っているのが見える。
海岸沿いの道路を走っているとその棒が2本、海から生えているのが見える。いったいあれは何であろうかと考えながら運転していた。棒の正体は座礁船の構造物である。 ここ(またはここ)に経緯等も記されているが、 いつまで記事が残っているか分からないので下記に一部を引用する。

どうやら10年ほど前に起こった船の事故が関係しているようです。NHK宮崎放送局に保管されている膨大なニュース映像から、「2010年、中国の会社が所有するおよそ6000トンの船が、山口県から本国に戻る途中で嵐に見舞われ、座礁した事故があった」ことが分かりました。
座礁事故の後、サルベージ会社が船の撤去を試みますが、作業は難航。その後、台風によって本体は崩れて海の中に沈んでしまい、2本の残骸だけが海の上に残りました。

リニア実験線跡
道の駅フェニックスを後にして延岡市まで移動する。
途中、写真に見える構造物が目に入った。道はしばらく構造物と並走している。横目で構造物を見ながら廃線した高架なのか何だろうかと考えていたとき、宮崎県にリニアの実験線があったことを思い出した。 高架上に太陽電池パネルが設置されているが、高架の全長に渡ってパネルが設置されているのではなく、南側端点から途中までの範囲である。
高画素版はここから。
延岡ロイヤルホテル
北上し、本日の宿泊地である延岡市に到着した。
冷蔵庫はビジネスホテルでよく目にする小さいものではなく普通の2ドア冷蔵庫であった。翌朝食べるためのサンドイッチを冷蔵庫に入れたが、これを忘れてチェックアウトしてしまった。
窓の外には五ヶ瀬川が見える。右手は五ヶ瀬大橋である。
五ヶ瀬橋
近くのコンビニに晩飯を買いに行く途中、夕焼けの五ヶ瀬川。