むかわ町穂別での体験に触発され、にわか化石マニアになった私は、化石採取ツアーの申し込みを行っていた。
ここは芦別近郊の某河川敷である。左側の青い上着を羽織っているのがガイドで、右の塊は一緒に申し込んだ人である。
中央に小さく見えるのは、他の参加者だ。
小ぶりの雨が降ったり止んだりを繰り返した天気であるが、これが幸いして虫があまり飛ばず、刺されることもなかった。
河川敷に草が生えているということは、水量の変化が少ないことを示しているのだろう。
水が溢れないと、新たな石が現れないので、採りつくしてしまうとそれで終わりの場所になってしまうような気がする。
しょせん、にわか化石マニア。
一つも見つけることが出来ずツアーを後にすることとなった。
これらの石はガイドが見つけたものの一部で、一つも取れなかった私達にくれた物である。
しかし、自分で見つけることに意義があると思っている私には、冷たい表現であるが、単なる石にしか見えないのであった。
三笠市立博物館。化石が取れなかったら寄ってみようと思っていた。料金は300円程度だったと思う。料金以上の展示であるが、札幌からは少し遠い。
展示室に入ると、2mのアンモナイトの模型が出迎えてくれる。
この触手に捕まえられたら、人生の内省を手早く済ませる必要があるだろう。
最も、触手愛好家には至福の瞬間なのかもしれない。
名称不明な翼竜。
胴体の大きさから「少食」だったのではないかと(勝手な)想像をしている。
このお腹に食べ物が入ると、ビール腹のようになって、飛ぶ(または、滑空)ことが出来ないような気がしたのである。
ノジュールという化石の入った石である。
化石が一つも取れなかったので、どのような石に化石が含まれているのかと思いじっくりと観察してみたのである。
このように化石がごろごろ入っている石もあった。
後日購入した書籍を読むと、「泥岩」に含まれていることが多いということが分かった。
書籍の写真と比較すると、確かに「泥岩」のようである。
この写真で重要なのは、下のアンモナイトではなく化石産地の図である。
釧路・根室方面にも産地があるようだ。三笠・夕張や釧路は石炭の産地なので、石炭あるところに化石ありなのかもしれない。
ここに記された以外の地域には白亜紀の地層が露出していないのだろうか、それとも未調査なだけなのであろうか。
50~60cm以上のアンモナイト化石がごろごろ展示されている。
これだけの大きさになると重機か何かで運搬しないと運べないと思うが、どうだったのだろう。
展示室はアンモナイトの化石だらけである。写真中央の化石は両手で持てるサイズだ(重さが分からないので、持ち上げられるのかどうかは謎である)。
化石の他に炭鉱に関連した展示や、地元著名人?の在りし日の部屋も再現されていた。
救護班の服装らしいが、なにか妙なポーズを決めている。
博物館には有料のレンタルサイクルがあり、そして、近くにはこのようなサイクリングロードがある。300円で自転車を借りて早速走ってみた。
サイクリングロードは森林鉄道跡を利用したものなので、このトンネルもサイクリングロードの為に掘ったのではなく、鉄道跡を流用したものなのだろう。
自転車で森林を走る楽しみの一つが、こうした昆虫との遭遇なのである。
沢山飛んでいるトンボも人の目を気にせず捕まえ放題なのだ。
今回の一番の大物は(おそらく)アカアシクワガタである。
指を近づけると、顎を開き威嚇してくるが、その割には動きに元気がなかった。
サイクリングロードの途中には朽ち果てつつある幾春別炭鉱の錦立坑があった。説明は
この写真にある。右の建物に入ることが出来るが、天井に巨大な蜂の巣があったので、そそくさと退散した。
廃墟のように見えるが、入居者がいない建物を写しただけである。
周りには、入居されている建物もあった。
森林資料展示室。博物館の入場券の一部が、ここの入場券になっている。博物館から歩いて2~3分程度だ。
建物の中に、建物が展示されている。
これが何であるかは写真をクリックし説明板を見て欲しい。
帰り道の途中、展望台の看板を見かけたので、立ち寄ってみた。
入り口にはロープが架けてあり立ち入り禁止のようであったが、好奇心には勝てず、登ってみることにした。
塔頂からの景色。すこしだけ塔が揺れていることを除き、立ち入りを制限している理由は分からなかった。
展望台の近くにはワイナリーがあった。有名?なワイナリーらしいので3000円の赤ワインを購入したが、ワインを飲む習慣がないので、実家へのお土産とした。
今回、化石は採れなかったが、決して諦めたわけではない。今のところ、にわか化石マニアは継続中である。